【実話】不動産の共有名義を放置するとなぜトラブルになるのか

RE/MAX Aiki 不動産仲介営業の藤原裕子です


不動産の売買や、相続の相談を受けていると「実家の名義が何十年も前の共有のまま」「夫婦や兄弟で持ち分をわけたまま放置している」というケースに本当によく出会います。


実は今、私の身近な親族でも同じような問題が起きているんです。実家の持ち分(1/10)やマンションの持ち分をめぐって生前贈与を焦る動きが出たり、司法書士選びに失敗したりして、親族間でちょっとした混乱が生じているのです。現在は病気で入院中の叔母の公正証書遺言を作成するために姪にあたる私が公証役場での手続きを進めているところです。親世代の親族みな超高齢者になっているので正直なところ手続きが間に合うのかどうかはわかりません。叔母にはもっと前に動いて欲しかったというのが正直なところですが・・今さら言っても仕方ありませんし、私が道筋をつけてあげたらよかったなと反省点もあります。


この経験を通して、不動産仲介の現場にいるものとしてあらためて痛感したのが「共有名義をそのままにしておくリスク」と「手遅れになる前に知っておくべきこと」です。


 


【共有名義を放置する怖さはあまり知られていない】


「とりあえず分けて持っておけば安心」「昔からの名義にしてるんだからこのままでいい」と思っているかたは多いです。しかし法律上、共有名義の不動産は共有者全員の同意がなければ売却も賃貸活用にもできません。たとえ持分がほんのわずかでも、他人の名義が入っているだけで自分の思い通りに処分することはできなくなります。この重さを事前にしっかり理解している人は意外と少ないのです。


 


【マズイと気づいた時には、すでに手遅れになっていることが多い】


共有名義の問題は、普段は表面化しません。一気に噴き出すのは売却の話が出たときや、名義人の誰かが病気や認知症になったときです。


・意思能力が低下してしまい、売却も名義変更もできなくなる


・焦って生前贈与を進めようとして高額な税金が発生したり、親族トラブルに発展したりする←今ココです、ほんとうに大変です。


・相続が重なって面識のない遠い親族へ持ち分が枝分かれして広がっていく


「マズイ」と気づいてから司法書士や弁護士に相談しても、本人の意思確認が取れなかったりすでに親族間の対立が勃発していたら、打つ手がなくなってしまうケースが後を絶ちません。


特に子どもがいない夫婦の場合、このリスクはさらに大きくなります。配偶者のどちらかが先に亡くなったり、認知症になったりしたとき、残された側が住んでいる不動産を自由に動かせなくなる可能性が高いからです。兄弟姉妹やその子どもたちに持分が分散しやすく連絡がつかない、話し合いが難航しやすいのも特徴です。


 


【将来抱え込みやすい3つのリスク】


共有名義を放置した場合、特に注意しておきたいのは次の点です。


1.不動産の活用がフリーズしてしまう


たった一人でも反対する人や、意思疎通ができないひとがいると売却も賃貸も進められなくなります。


2.声の大きい親族による強引な介入


「早く手続きを済ませたい」という焦りから本来の所有者の意思が無視され親族関係が壊れてしまうことがあります。


3.生前贈与の失敗による余計なコスト


トラブルをさけたい思いばかりが先にたち、公正証書遺言で済むはずのものを焦って生前贈与にすると贈与税や不動産取得税が大きくかかり費用面でも負担となります。


 


不動産のプロとして専門家に繋ぐ前にできること


私たち不動産エージェントは、税理士のように税務を指導したり、司法書士のように登記の代行をしたりすることはできません。ただ「将来どんなリスクが想定されるか」「専門家に相談する前に、家族の希望をどのように整理しておけばスムーズに進みそうか」といった事前のアドバイスやリスクの整理は現場を知る立場だからこそできることがあります。


・今の状態で司法書士に相談するのか弁護士に相談するべきことなのか


・生前贈与と公正証書遺言、どちらが将来の家族の負担を減らせそうか


・将来の売却を見据えた場合、だれに持分を集約しておくべきなのか


こうした「考え方の整理」を早めにやっておくだけで、どの専門家に相談したら親族間の意向にそった備えができるかが見えてきて無駄な失敗や親族間のトラブルをかなり防ぐことができます。


 


トラブルになる前に、気軽に話してみてください


今まさに公証役場での手続きを進めている身として「もっと早くリスクを知り準備をしておけば防げた混乱」がたくさん山のようにあると感じています。


「うちの実家の名義ってどうなってたっけ?」


「将来もめないように、今できる対策を知りたい」


共有持分や将来の相続に少しでも不安があるかたは、正式な手続きがひつようとなる前にまずは考えられるリスクの整理からお声かけください。ご本人の想いと大切な資産を守るための道筋をご一緒に考えられたらと思います。


 


【公的な証明が必要な方へ:不動産鑑定評価のご依頼について】


当部門は神戸で30年のあいき不動産鑑定士事務所が運営しております。RE/MAXAikiとして通常の売買仲介(無料査定)だけでなく正式な不動産鑑定評価(有料)のご依頼も別途承っております。


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