やりたいこと探し、自分との対話私、人の役に立つことが好きなんだ——そうはっきり自覚したのは、22歳の時でした。短大を卒業してすぐに上京、憧れだった東京・銀座のエステサロンで働き始め、お客様に「ありがとう!」と言ってもらえることが、何よりのやりがいでした。でも、22歳の時に起きた東日本大震災で、これまでの生活が一変。お客様の姿が消え、サロンは静まり返り、お給料も大幅に減少。何もできない私は、ただただ自分の無力さを痛感しました。「人の役に立ちたい」——その気持ちに気づいたのは、この時が初めてでした。悩んだ末に福岡へ戻り、「私が本当にやりたいことって何だろう?」と模索する日々。そんな中出会ったのが、不動産のお仕事でした。もともと建物が好きで、実家が建築関係だったことも影響していたのだと思います。上京して住まいの大切さを実感し、震災を通じて自分の無力さを痛感した経験から、「安心して暮らせる居心地のいい住まいを提供することで、人の役に立てるかもしれない」そう思いました。こうして不動産業界へ進むことを決意。資格の勉強をしながら不動産管理会社に就職しました。主に営業のサポート業務が中心で、お客様と直接関わる機会は少なかったですが、それでもお客様が安心して暮らすお手伝いができていることに、とても充実感がありました。約4年間勤務した後、結婚・妊娠を機に退職。職場復帰の選択肢もありましたが、長時間労働や業務負担を考えると、この働き方を続けるのは難しいと感じ、専業主婦に。その間、自宅にいながらでも人に喜んでもらえることを考え、カラーサンドアートやライブ配信を始めます。子どもとの時間を大切にしながら、楽しく仕事はできていたけれど、やっぱり「本当にやりたかった不動産の仕事を置き去りにしているのでは?」という思いがずっと心の奥にありました。せっかく必死で勉強して、2回目の試験でやっと取った宅建の資格。それを活かせていない現実。「私は、このままでいいの?」という迷いが、消えずにいました。そんな時、偶然、不動産管理会社時代の先輩から「RE/MAX」という新しい働き方を教えてもらったんです。「会社員として復帰するのではなくて、子育て中のママや、家庭の事情やライフイベントで一定期間仕事にブランクがある人でも自由に働ける環境があるんだよ」その話を聞いた瞬間、ずっと探していた答えに、ようやく光が差したような気がしました。変化した環境がもたらす心の煌めきRE/MAXについて調べると、未経験でも始められることや、透明性を大切にしてお客様と向き合えること、何よりみんなが前向きな気持ちで不動産のお仕事をしている環境にすごく惹かれました。実際に話を聞いてみて、「人の役に立ちたい」という自分の想いを形にできると感じ、加盟を決意。RE/MAX sakuraを選んだのは、“女性が生き生きと働ける環境をつくりたい”というオーナーの想いに共感し、やりたいことを実現するためのサポートが手厚いと感じたからです。実際、めちゃくちゃお世話になっています。もうお世話になりっぱなしって言っても過言じゃないくらい。(笑)オーナーの矢野さんは、すごく気さくで、細かいところまで気を配ってくれる方。私が悩んでいるときには、絶妙なタイミングで声をかけてくれるんです。すごく人を見てるし、パワーのある方だなぁって。それに、取引を重ねるたびに、オフィスの方がどれだけサポートしてくれているのかを実感しています。だったら私ももっと成果を出して、その分の費用をしっかりお支払いできるようになりたいなって思うようになりました。費用形態を自分で選べるのも、すごくハッキリていていいと思います。サポートしてもらった分を自分の成長に合わせて還元できるのも心地いいですね。専業主婦だった頃は、人との関わりも最低限で、身だしなみにも気を配っていませんでしたが、今は「誰かに会うためにきちんとしよう!」と思えます。仕事があることで生活にメリハリが生まれ、「どうすれば多くの人に会えるか」「書類をいつまでに仕上げればスムーズか」など、自分でスケジュールを考えながら動くようになりました。何より、「私、誰かの役に立ててる!」って思えるようになってからは、人と会うことが楽しいんです。初めは「何を話せばいいんだろう?」と戸惑うこともありましたが、今では「相手の話を聞くこと」「相手を知ること」が何よりも大切だと気づきました。この環境での経験が、私に目的意識を与え、成長し続ける力をくれています。“ひとりじゃない”という心強さ初めて担当したお客様は、母の知り合いからのご紹介でした。しかし当時の私は、不動産仲介の知識に自信がなく、社会人としてのブランクもあったため、不安が大きかったんです。そんな中、オフィスの皆さんが沢山サポートしてくださり、無事に契約を進めることができました。もし私ひとりで対応していたら、お客様にここまで満足していただけなかったでしょうし、取引の中で何度も壁にぶつかっていたと思います。何より、専門的なことでも自信を持ってお伝えできたのは、オフィスの支えがあったからです。プロの方たちは、お客様が何を心配しているのか、どう伝えたら安心していただけるのかまでしっかりと考えていて、物件のご提案ひとつ取っても、工夫がされているんですよね。その姿勢をみて、私もただ業務をこなすのではなく、自分ができる範囲で精一杯サポートしようと努めました。例えば、専門用語はお客様にとって分かりづらいため、業者さんの説明だけでは伝わりにくい部分を、私なりに補足して資料をお渡ししたり、常に相手の立場に立って考え行動することを意識しました。その結果、お客様から「手続きがとても難しいなか、対応してもらえて本当によかった」と言っていただけて…!自分の想いが伝わった気がして、とても嬉しかったです。その時、「ここは未経験でも、お客様に『この人にお願いしたい』と思っていただける環境があるんだ」としみじみと身をもって体験しましたね。この経験が自信へと繋がり、次の一歩を踏み出す大きな励みになったことは間違いありません。本当にやりたかったことの実現とさらなる使命私がこの仕事で一番やりがいを感じるのは、お客様に「吉本さんだから話せたよ」と言ってもらえたときです。心の中にあった不安や迷いを私に打ち明けてくださった瞬間、「ああ、安心してもらえたんだ」「私の想いが伝わったんだな」と感じて、胸が熱くなります。もともと自分が誰かに話すことが苦手だったからこそ、お客様に無理に話してもらうことはしたくなくて。「この人になら話してもいいかな?」って思ってもらえるまで寄り添う。それが、最近気づいた私の強みであり、果すべき使命だと思っています。これからもお客様に喜んでもらえる不動産仲介をしていくのはもちろん、話すのが得意じゃない方でも、自然と気持ちを話せるような、そんな関係性を築いていきたい。私と話したことで問題を早期発見し、一緒に解決策を探していきたい。ただ家を売る・買うだけじゃなくて、お客様が「安心して暮らせる居心地のいい住まい」を提供していきたい。そう思っています。不動産のことで悩んだとき、ふと私の顔を思い浮かべてもらえるような、“身近で安心できる不動産のパートナー”になれたら、これほど嬉しいことはありません。誰かの役に立てる喜びを胸に、これからも心を込めてお仕事をしていきます。