力になりたい。それが私の原動力昔から誰かの支えになったり、人の役に立つことが好きでした。その想いを胸に、大学卒業後は全国社会福祉協議会に就職し、福祉分野における政策支援に携わることになります。東京での勤務を経て、岡山県へ出向。福祉の社会全体を支えるという役割にもちろんやりがいは感じていました。その一方で、現場で生活する利用者の方々や日々現場で奮闘する職員の方と接するうちに、“障がいを抱える方の生活を直接支えたい”という気持ちが強くなり、現場職に転身。重度の障がいを抱える方々の支援に従事します。しかし、そこでも制度の中でしか動けず、やれることに限界がある。“もっと色々してあげたいのに、できない“。そんなもどかしさを感じる場面が多々ありました。そうして8年が経ったころ、もっと利用者に寄り添うべく同じ想いを持った知人とNPO法人を立ち上げることを決意します。経営者という立場になり、これまでと全く異なる働き方に戸惑いもありましたが、自分次第でどこまでも相手の要望に応えられる環境にこれまで以上のやりがいを見出すことができました。加えて、自由度の高い経営者の働き方が自分に合っていると心から思えたのです。その頃、私と妻は岡山県の県北エリアで生活していたのですが、そこで出会った日本に出稼ぎに来ていたインドネシアの方から母国の話を聞くことになります。彼が語ってくれたのは「多くの子供が字を読めない」「重い病気を抱えて経済的に苦しい家庭が多い」といった、現地の厳しい生活環境。その話を聞き、“力になりたい!”ただその一心で妻と二人でインドネシアへの渡航を決めました。現地で1年間、教育や生活面でのボランティア活動に励みます。言葉も文化も異なる中での生活は決して楽なものではありませんでしたが、生活を通してインドネシア語も身につけ、貴重な経験を積むことが出来ました。妻の妊娠をきっかけに再び岡山へ戻ることになり、生活を支えるために始めたのは乳製品の営業代行。完全歩合制で新規のお客様を獲得していく、飛び込み営業の毎日でしたが、自分で考え仕事を生み出していくというのが性に合い、着実に売上を築き上げることができました。自ら紡ぐ、物語の続き。不動産という新たな舞台そんな中、子どもたちのためにマイホームを建てたいと思うようになりました。しかし、いくら待っても理想の土地にはなかなか出会えず...。ならば「自分で発掘しよう」と空き地を見つけては、所有者にアプローチをかけていきました。その中で出会う方々からお話を伺う中で、一つ一つの土地に色んな想いや物語があるということを知り、不動産の奥深さに魅了されていきます。最終的にその土地を購入することは叶いませんでしたが、後日、その場所に家が建ち、人が暮らしていく。そんなアフターストーリーを目の当たりにしたとき、“自分もこの物語に携わりたい”と思うようになったのが不動産の仕事に興味をもったきっかけです。不動産業に惹かれながらも、会社員の働き方は自分に合わない。枠にとらわれず、自分のスタイルで働きたい。そんな時に出会ったのがRE/MAX TOIVOの求人です。面談の中で詳しい話を聞いていくと0からビジネスを作る経営者と同じような境遇ながらも、経験豊富なプロフェッショナルが対等なビジネスパートナーとしてサポートしてくれる仕組みだと理解し、「これだ!」と思いました。さらに面談で出会ったオフィスオーナーの播野さんの誠実でまっすぐな人柄も大きな決め手に。「その営業スキルと“想い”があれば絶対成功する。サポートするから自由にやっていいよ」と背中を押してくださった言葉は、今でも心に残っています。こうして営業代行の仕事も続けながらRE/MAXエージェントとしてスタートを切ります。ゼロからでも踏み出せば変わる。動き、迷い、切り拓いた道活動を始めた当初は時間が足りないと痛感する日々。なんとか時間を捻出しては、ポスティングや飛び込み営業など、できることから一つずつ取り組んでいきました。RE/MAXに入って感じたことは、自分で考えたアイデアをすぐ行動に移せる自由さがあることです。私は実行する前に一度オーナーに相談するようにしていますが、止められたことはありません。むしろ、アイデアは前向きに肯定してくれますし、私が作り出した小さなキッカケがオーナーのアドバイスで大きな可能性へと発展していくため、非常に心強いです。以前、なかなか買い手が見つからず困っている物件の相談を受けた際に、私なりに工夫してさまざまなアプローチを試したところ1カ月でご成約。お客様から身に余る感謝の言葉をいただきました。また、同じ想いを持った仲間が全国にいるため、自分一人では不可能なことも実現できます。例えば、遠方の物件についてはその地域に詳しいエージェントと連携したり、専門的な相談があればその分野の知識が豊富な仲間にアドバイスがもらえる。“一人でやる自由”と“独りではない仲間がいる安心感“が両立しているこの環境はRE/MAXならではの魅力だと感じています。こうして少しずつ実績を積み重ね、ようやく自分なりのスタイルも形になってきました。現在は“知人・友人”の不動産の相談事に加えて、マイホーム購入時に経験した“空き家や土地の所有者”への飛び込み営業や“店舗経営者と店舗不動産の所有者”のマッチングにも注力しています。特に力を入れているのが、X(旧Twitter)を活用した情報発信とネットワークづくりです。岡山で店舗ビジネスを営む経営者の方々をフォローし、積極的にいいねやメッセージを送ったり、実際にお店まで足を運び、感じたことを発信するようにしています。大切にしていることは自分を知ってもらうためにもまずは相手を知るということ。そして自分が本気で関心を持っているという姿勢を伝えることです。そうした小さな積み重ねが、信頼関係につながると実感しています。ありがたいことに、今ではXで繋がった事業主の方や、知人や地主の方、ポータルサイトからの反響などさまざまな方面から相談を受けるようになりました。これからは“もっと多くの方と出会い、もっと深くつながり、より一層全力で不動産のサポートをしていきたい”そんな想いから6年続けてきた乳製品の営業の仕事を手放し、RE/MAXエージェントに一本化すると覚悟を決めました。不動産で人に笑顔を、そして地域に灯りを。岡山とともに歩む私の挑戦今後の目標は「岡山で店舗仲介といえば、村松!」そんな存在になることです。岡山はかつて賑わっていた場所がシャッター街となり、空き家や空きテナントが年々増えている現状にあります。初めは会社の都合で来た岡山ですが、穏やかな気候と人々の温かさに触れ、すぐに「あぁ、ここが好きだな」と自然に感じた気持ちは今でも鮮明に覚えています。それから今日まで、ずっと岡山に居続けているのは、何よりもこの地を心から好きになったからです。大好きなこの地で根を張り、不動産を通じて地域を活性化させたいと強く思っています。理想は地域企業の皆様と一緒に岡山を盛り上げること。事業主の方々からの新規出店の相談に限らず、いずれは町のハウスメーカーや工務店からも土地に関する相談が任せてもらえるような関係性を築いていきたいです。不動産仲介は単に不動産を売る・貸す、それだけで完結するものではないと私は思っています。その場所に新たな店舗ができ、そこに訪れるお客様が笑顔になり、やがて地域のにぎわいへとつながっていく。一つの仲介を通して、目の前のお客様のその先にいる、たくさんの人々の役に立つことができる。幸せが広がっていくというのがこのお仕事の面白いところであり、大きなやりがいでもあります。お客様の未来に寄り添いながら、まちの未来をつくっていく。その歩みを、私が暮らす岡山という地で地域の皆様と一緒に創っていくこと、それが私の目指す姿です。