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〔コラム〕ウ・ヨンウと不動産エージェント ~多様性と成長について~【前編】

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」。今世界中でブームとなっているNetflixで配信されているドラマです。自閉スペクトラム症を抱えた女性が新米弁護士として一流法律事務所に勤務し、職場でプライベートで、さまざまな問題にぶち当たり、それを克服していきます。

ハンデキャップを持ちながらも活躍する彼女の姿は、見ていてハラハラドキドキ、一話完結型のエピソードにグイグイと引き込まれていきます。

既に見たことがある方もいらっしゃるでしょう。もしまだ見たことのない方は機会があれば是非一話だけでも見てほしい、色々と学ぶことがあるドラマです。

このドラマ、各話で一つの事件が起きその事件がテーマで話が進みます。詳しいことを書くとネタバレになるので避けますが、それぞれの事件がなかなか社会的な内容です。

日本とは国の事情が違う韓国が舞台のドラマですが、大体に置いて「そういうことあるある」と頷ける話が多くあります。日本在住者でピンとこないのは脱北の話くらいではないでしょうか

そんな社会性の高いテーマ筆者が不動産に関わる仕事をしているという事情を差し置いても、不動産エージェントが興味を持つであろうものがいくつもあります

賃貸仲介をしている人なら直面したことがあるかもしれないのが「障碍者差別」。
賃貸市場は障碍者や高齢者には冷たい。セーフティーネットもありますが、賃貸探しに苦労することは多くあります。また住宅街で一戸建てを障碍者支援施設として利用することを、近隣居住者に反対されることもあります。

「認知症患者」で悩まされたことがあるのは売買仲介している人の方が多いかもしれません。所有者が認知症を患うと所有する不動産の売買ができなくなることもあります(ポイントは認知症であるかどうかではなく、意思能力の有無が関係します)。

また「相続争い」については、直接関わったことがないにしても、顧客や知人等が巻き込まれた話まで含めるとある程度身近な話でしょう。不動産エージェントが直接相続争いに関わることもあります。争った末に売却してお金で分ける(換価分割)ような場合です。
しかしそれよりも相続対策の時点で業務として関わることが多いと思います。

不動産の売買や賃貸は、その背景・そこに至った理由として、社会的な問題が含まれていることが多くあります。相続、離婚、学校区のための転居。空き家の活用などは、それ自身が空き家問題という社会課題そのものです。

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のような娯楽作品を仕事の糧に変えるのはエージェントの気構え次第と言えます。どんなものからも吸収できるものがたくさんあります。

社会的な問題以外にもこのドラマで感じたことがあります。それは主人公ウ・ヨンウ自身の成長過程の描写。

日々の仕事で学びを得て、スキルアップし、少しづつ進歩を重ねる。もちろん自分一人ではなく周囲の仲間に助けられて。多様性を受け入れる社会とは、このようなことが「ドラマの中の話」ではなく日常茶飯事の「よくある話」になること。タイムカードも出勤義務もなく、やる気があれば職歴や経験の有無に関係なく、子育てや介護等と両立できるエージェント制度は、多様化社会に相応しい働き方です。

ハンディキャップがあってもプラスの部分を目一杯活かして活躍するウ・ヨンウが、新米エージェントの成長に重なって見えます。

続きは後編でお話させていただきます。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

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